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2023年1月13日金曜日

5:傑作

(⚠️:シムが死に、血が大変出ます!申し訳ないです。) 


~前回までのあらすじ~
東堂禅の父親が画策していたのは、"あの人"等オプティミスト家を叩きのめすことだった。
病床に伏せるもくれんの母は東堂禅の父親に対し、妾として扱われたのにも関わらず、感謝と愛情を抱いていた。





(時は少し遡って……。)

「ああああ.......やっぱり思った通りだよ!!」



「君の自然治癒力はもはや化け物だ.......!!!」



「素晴らしい.......どうか僕の子を産んでくれ!僕の研究で君以上の傑作にすると誓う!」



「なぁ......東 牡丹さん?」



私は他のシムと少し違う。軽い外傷なら、半日で回復する特性があった。



だから、色々なシムに売買されて、彼のお屋敷に辿り着いた。
彼との生活は、私から徹底的に希望を失わせた。




それから彼の双子を産み、彼は衰弱した私をあっさり売った。




それも、悪名高き東堂の家に。




何故そこまで酷い事ができたのか、理解はできない。けど、今は彼の愚行に感謝している。彼のおかげで私はこの人と、一瞬でも家庭を築けたのだから。



*****


「いっちに、いっちに。」



「上手ねちとせ〜。あなたは足の速い子になるわ。」




「見てくれシェリー、ちとせちゃんすごく可愛い。」

「ええ、お父様……。」




「それでも、殺されるのですよね?」



「私達のお家、家族、全て。」



「お母様が大切にされていた、あの子たち全員。」




「……大丈夫だよ、君と蘭子は火事程度では死なない。そうなるように育てたからね。」




「僕は、傑作である君たちの成長を側で見られて幸せだった。僕を含めて他の命はもはや、どうでも良い事だよ。」




「(私の幸せが、失われる……。)」



「(誰にも守られないまま、消えてしまう……。)」
















「(私がやらなければ。)」




「(私の幸せを、守るために。)」



今回もお付き合いくださり、ありがとうございました。

本当に血まみれで申し訳ありません……。

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