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2023年1月12日木曜日

4:愚か者

event_note1月 12, 2023 forumNo comments

 


~前回までのあらすじ~
蘭子の墓前で出会ったもくれんと東堂 禅。
もくれんは彼とその父親について、養父と実姉を失った火災事故の主犯だと主張した。
対する東堂はもくれんを"弟"と呼び、時が来たら真実をすべて話すことを宣言した。




殺されなかった。東堂禅に。


あいつに会って、兄と呼んで、火事のことを話したら殺されると思っていたし、その覚悟でいた。それなのに、あいつは俺が来るのを待っていた。

俺たちはあいつにとって、邪魔な存在であるはずなのに。



.......俺、何か間違えているのかな.......。






『もくれん、ごめんなさいね。私はちょっとエディさんとお話をするから、あっちで遊んでいて......?』



もくれん「(そういえば、あの人はよく姉を連れてどこかに行っていたな。)」



「(姉も、あの人も黙っていたけど、"お話"の前、あの人の目......あれは......。)」



「姉さん......。」



*****





禅「何故、愛人程度の女性を見舞いに?」



「病院だぞ。口を慎め、禅。」

「......すみません、お父さん。」



「あれは、オプティミストの人間から譲り受けた。扱い方で今後の計画を左右する。」

禅「......本心ですか。」

「.......。」



「あなたはとても愚かだ。」



「何とでも言え。目下の狙いはオプティミストを叩きのめし、2度と上がってこられないように圧迫すること。それだけだ。」



「(全く、この人にそこまでさせるほど魅力がある人か.......。)」



******



「東堂さん、ありがとう。」



「私に、私のためだけの居場所を与えてくれて。」



「私に」



「愛情を与えてくれて。」



「私に、わが子を抱かせてくれて。」


「ふふ、幸せね、私達。」








オプティミスト家、名前の割にやる事が全然陽気でないです。

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