(⚠️流血描写があります。)
もう一度出会うためなら、手段は選ばないと誓った。
たとえそれがどんなに間違ったことであろうとも。
メインキャラが2人だけの物語
1話目「失踪」
「おはよう……仕事もない日に早起きだね……。」
「おはよ。そっちは出勤日なのに遅起きじゃない?」
「結婚する前に、朝は一緒に過ごすって約束しなかったっけ。」
「したわ……あーお仕事行きたくないなぁ……一緒に二度寝しよ……。」
「はいはい。遅れるよ。」
「(だいぶ雪も降り積もってきたな……。)」
『─今夜から明日の朝にかけて、大雪のおそれが─
夜の外出は危険─』
「今夜は雪がひどくなるのか……。」
「電車は大変だろうし、早いうちに車で迎えに行こうかな。」
それから、俺が帰宅するとかずひろの姿はなかった。
連絡もなく、ガレージの車もどこかへ行っていた。
電話も繋がらず、外は吹雪。
それでも俺はかずひろのことが心配で、あたりを何時間も探し回った。
結局、かずひろが帰ってくることはなく、1年経った今も捜索は続いている。
俺はこの家で、雪の中に消えた夫の無事を祈るばかりだ。
「今日もいなかったか……いや、生きてさえいればいい。そうしたら、きっといつか会えるはず……。」
*****
「この場所で間違いないな。」
「次こそは、必ず成功させてみせるぞ。」
今日もお付き合いくださり、ありがとうございました。続きます。
念願のお話始めてみました。
ふざけられないのが結構しんどいですね。ストーリーテラーってすげ!
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