あらすじ
主人公ワイアットは別世界の配偶者に殺された後、自身の世界線にかなり近いと考えられる地点にたどり着いた。
「はい終わり。傷はほとんど塞がってたよ……どうしたの?」
「いや……。」
「まさか自分に治療される日が来るなんて……と思って。」
「はは、俺もそう思うよ。」
「気分はどう?別世界のワイアット。さっきの話の続きをしようよ。」
「ああ。」
*****
「─それで、この世界に来たんだ。でも、前の世界とここじゃ繋がりが見えなくて……。」
「さっき殺されたというのに冷静だねぇ。」
「もう慣れたんだよ。悲しいのも痛いのも。」
「でも、ここに来て希望が見えてきたよ。ここからならすぐ辿り着けるかもしれない。」
「まだ旅を続けるの?」
「……じゃあ、俺の意見も言わせて。外出て。」
*****
「さっきお前、凍死、腹上死、自死、出血性のショック死でここまで来たって言ってたよね。」
「言ったよ。」
「その内、お前の配偶者にかなり似てたのが"腹上死"で出会った奴と、"斬殺"で出会った俺だとも言ったよね。」
「ああ。そうだった……。」
「つまり、お前の配偶者の死因が他殺だってことはほぼ確定なわけだ。」
「辛いだろうけど、ここから先の旅はお前を殺す存在が必要ってことになるよな。」
「……もしかして、手伝ってくれるのか。」
「あのねワイアット。俺、お前に感謝してるんだ。別世界の俺を、こんなことしてまで助けようとしてくれて。」
「だから、俺にできることは極力やってあげる。」
「かずひろ……!」
「下がってな。お前が干渉したら自死にカウントされるかもしれない。」
「どうする?ワイアット。」
「……お前を見ていると、かずひろに会いたくてたまらなくなるよ。早くやってくれ。」
「分かった。目瞑ってなよ。」
今日もお付き合いくださり、ありがとうございました。続きます!
昨日はちょっとびっくりさせてしまって、申し訳ないです。
ここから先はそんなに血も飛びません!ご安心を!
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